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スケッチブック vol.11
イタリア紀行  2004.10/1〜14 絵と写真、文:吉田葉子

   

フィレンツエ10/4(月)〜10/9(土)
世界の車窓から
 ローマからフィレンツエへ移動。 テルミニ駅を出発、ローマを離れフィレンツエへ。
 車窓から見えるのは樹木の少ない丘のようになだらかな山並やブドウ畑。見るからに乾燥した風景に私のコンタクトレンズもおもわず外れてしまいそう。しかし、ブドウを作るには水分が少なく乾燥した土地が良いと聞いたことがあるので、ワイン作りには適した土地なのだろうと思います。
 ただ、疑問に思うのは、ローマで見たあのたくさんの噴水。いつも懇々と水が湧いて豊かな印象を持っていたけど、ローマの市内を離れるとこんなに乾燥した土地が続いてます。いったいローマの水源はどこなんでしょうか?ローマにはテヴェレ川が流れていますが、あの川だけで賄ってるのかな…。う〜ん、これを考えるには情報が少ないから、この問題はしばらく引出しに閉まっておこうっと。

フィレンツエ、なんだかとても落ち着く街。
 フィレンツエの中心となるサンタ・マリア・ノヴェッラ駅は、スリやたかりの要注意の場所だと言われているだけあって、昼間でもかなり薄暗い駅なのです。しっかり周囲に目を光らせて…。
 しかし、駅を出ると華やかな雰囲気が広がっていました。駅の目の前にはサンタ・マリア・ノヴェッラ教会の背中が見えます。
 歴史地区のフィレンツエもローマと同じように建物の色をベージュ系で統一しており、さらに瓦屋根はすべて赤茶色です。バーントシェンナといいますか。パラボラアンテナまで屋根の色と揃えています。白色だと景観をそこねるんですね。美しさを保った街です。
 ローマと違うのは、歩道にガードレールがあること。だからなんとなく狭い感じがしてしまいますが、そのためか、ローマみたいに歩行者の強引な道路横断は見かけませんでした。
 ショーウィンドーを覗くと流行色はやはりピンクですが、ディスプレイの小道具にマネキンや台を使い、全体的に空間の広い立体的なディスプレイになっていて、ローマの平面的なディスプレイとははっきりと違いました。

ホテル・ジャポネーゼ
 フィレンツエの宿は、ホテル・ジャポネーゼ。
このホテル、 サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から徒歩5分で歴史地区の中にある立地条件の良いホテルです。でも、エレベーターがないんだよな〜。4階のホテルにスーツケースを運び上げるのは一苦労でした。
 でも部屋はとってもかわいくて嬉しくなりました。壁の色が目の覚めるような明るいスカイブルーです。ホテルが入っているこのビルの、いかにも歴史地区らしいクラシックな外観からはとても想像できない色でした。
 世界遺産に住む人には、街の景観を守るための苦労が様々あると思います。しかし、プライベートな室内はおそらく個人の自由にして良いのでしょう。室内の明るいスカイブルーの壁色に住人の何かしらの気持ちを感じるようでした。
 それにしても、イタリアでは建物の外観と中とのギャップの大きさに、しばしば驚かされました。

 

 

 

(左:室内の壁色。)

(右:窓に赤い洋服を掛けているのが私達の部屋。洗濯した服を窓に干して外出したんだけど、後で、景観を損ねるから窓に物を掛けちゃいけない決まりになってる事をしりました。早速やってしまった…。)

 

スペルメルカートはどこに…。
 イタリア語でスーパーマーケットのことです。
 私達は食費を押さえるために外食を控え、いつもスーパーで食材を買っていました。しかし、どこの街でもスーパーマーケットを探すのは一苦労です。日本みたいに店の看板が大きくせり出していることはないので、遠くからスーパーを見つけることができません。目ぼしを付けてもそのお店の入口まで行かなければスーパーかどうかが分からない。これは疲れました〜。歩き疲れて次第に無口になる二人。それでも予定外のところを歩けるので、その点では楽しかったかな。

日々の食事
 割と質素を貫きました。

 水道水は飲めてもガス入りの水は飲めませんでした。う〜ん、苦手な味。はりきって1リットル買ったのに。でもガス入りの方が消化に良いんだって、友人が言ってました。ナルホド。 飲料はもっぱらお湯を湧かしていましたけど。

(ニンジンとほうれんそうのサラダ。) (白ワインとマスカットとクリ。瓶はマヨネーズ。)

イタリアの栗
 香ばしくておいし〜〜!。露店で1袋3ユーロ。友人購入。サービスで1つおまけしてもらってました。ウィンク付きで。

大せんたく大会
 ローマの教会の宿(ACISJF)では洗濯禁止だったので、フィレンツエに着いてまずやることといえば、洗濯です。フィレンツエ初日の夜は大洗濯大会が二人の間で繰り広げられました。オリンピック並みの大規模な大会でした。疲れていたけど根性だ!しないと明日の服がない!!
 その後も帰国するまでに何回となく繰り広げられた、まあ、ひとつの恒例行事です。

大ムッキ−大会
 あ〜ん、なぜムッキーの写真をとってこなかったんだ〜、私のバカバカ!あんなにお世話になったのに。
ムッキーとは牛乳の商品名です。ムッキーのおかげで滞在中の健康面はばっちり守られていたのです。ゴクゴク飲んだよ。1000mlで1.24ユーロ、170円ってとこですね。日本とかわらない。

10/5(火)
フリ−ズドライ大会

 本日の晩ご飯は、友人が持参してくれていた無○良品のインスタントラーメンとスープです。初めて食べたけど、とっても美味しいんだね〜。準備の良い友人は家からいろいろ持って来てくれていて、私はとっても助かっていました。
 食後、友人は恒例のせんたく大会(国体レベル)に突入。


10/6(水)
好きです、 サン・マルコ美術館。

 朝一番、8時15分に入館したので、お客さんも少なくゆっくり広々見ることが出来ました。
 サン・マルコ美術館は、14世紀に建てられた修道院を改築した後、美術館にしたものです。1階は庭に面して回廊になっています。

 2階への階段を数段登ると階段は右に直角に折れています。そこで階段右を見上げるといきなり2階の廊下にかけてあるフラ・アンジェリコの「受胎告知」がどーんと見えていました。この絵が見たくてやってきた美術館です。心の準備をする間も無く突然出くわしてしまって驚きました。
 2階に登ると、「受胎告知」の左手に大きな窓があり、そこから朝日が気持ちよく入り込んで、絵を照らしています。絵の中で左側に描かれている大天使ガブリエルが輝いているようで、それがとても美しく感じられました。
 今回、イタリアではたくさんの絵画を見ましたが、今の私にはこの「受胎告知」が最も心に残る作品でした。
 2階は、かつて修道士たちの住居部分で、廊下にそって個室が並んでいます。1部屋に1枚、アンジェリコの絵が飾られています。部屋の中はとても質素。

 サヴォナローラという指導者的な立場にあった修道士も、ここで弟子の修道士達と寝食を共にしていたようです。彼の部屋も、他と変わらず質素なものです。


(階段を上がったら。)

(室内の様子。)
なぜ私だけ…!?
 サンタ・マリア・ノヴェッラ駅でピサ行きのチケットを買うために窓口の列に並んでいたときのこと。
 物乞いのおばあさんが、列の前の方から一人一人に物乞いをしていました。どんどん私の方へ近付いて来ます。私としては内心焦っていましたが、私の番になって、そのおばあさんはちらりと私に一瞥をくれたかと思うとさっと私を抜かして後ろの人へと進んで行きました。地元の人、外国人関係なく声をかけていたおばあさんです。ホッとしつつも、なぜ私だけ抜かすのだ!?という思いが…。そんなに私はお金を持ってなさそうに見えたの??……よく分かっていらっしゃる。
   
     
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