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[目次]
序 章 〈私小説起源論〉をこえて 1 〈自分を書く〉ということ 2 先行する評価群の整理 3 〈私小説起源論〉の諸種 4 批判と超克 第I部 〈自己表象〉の登場 第1章 メディアと読書慣習の変容 1-1 作品・作家情報・モデル情報の相関──明治三〇年代── 1 『新声』と新声社の活動 2 作家情報と作品の交差 3 題材/モデル情報と作品の交差 4 作家情報と題材/モデル情報 1-2 「モデル問題」とメディア空間の変動──明治四〇年代── 1 「モデル問題」の射程 2 「モデル問題」の顛末 3 「モデル問題」のもたらしたもの 第2章 小説ジャンルの境界変動 1 「自分を主人公として作つた」小説たち 2 〈身辺小説〉の流行と〈自己表象テクスト〉の登場 3 「蒲団」の読まれ方 4 小説ジャンルの境界変動 5 〈自己表象テクスト〉の出発 第3章 〈文芸と人生〉論議と青年層の動向 1 〈文芸と人生〉論議の推移 2 青年たちの〈文芸と人生〉 3 「人生観上の自然主義」という思想 4 論議の行方 第4章 〈自己〉を語る枠組み 4-1 〈自我実現説〉と中等修身科教育 1 〈自己〉への関心 2 〈自我実現説〉とは何か 3 中等修身科教育と〈自我実現説〉 4 〈自己〉を語る枠組みの形成 5 結び──〈自己〉・人格・芸術 4-2 日露戦後の〈自己〉をめぐる言説 1 「二潮交錯」 2 〈自己〉論の三つの系統1 自己の文芸論 3 〈自己〉論の三つの系統2 自己の描写論 4 〈自己〉論の三つの系統3 自己の探求論 5 〈自己〉論の隆盛と〈自己表象テクスト〉 第5章 小結──〈自己表象〉の誕生、その意味と機能 1 小結 2 〈自己表象〉の再評価へ向けて 3 〈自己表象〉の意味と機能 第II部 〈自己表象〉と明治末の文化空間 第6章 自画像の問題系──東京美術学校『校友会月報』と卒業製作制度から── 1 自分を描く小説と絵画 2 東京美術学校西洋画科の卒業製作制度 3 絵画の読み方──作品と「人格」 4 〈自己〉への関心の広がり──校友会文学部と同時代の動向 5 〈自画像の時代〉へ 第7章 帰国直後の永井荷風──「芸術家」像の形成── 1 ある〈肖像〉 2 読書の慣習と新帰朝者 3 『あめりか物語』から『ふらんす物語』へ 4 「歓楽の人」荷風 第8章 〈翻訳〉とテクスト生成──舟木重雄「ゴオホの死」をめぐって── 1 〈ゴッホ神話〉の形成 2 〈神経衰弱小説〉の系譜 3 「ゴオホの死」における〈翻訳〉 4 結び──〈翻訳〉を拡張する 初出一覧 あとがき 私小説研究文献目録 索引 |