珪藻の輝き


−顕微鏡下の美しき世界(特別企画)−


いつのまにか「きのこノート」では顕微鏡や画像処理の話題を扱うことが多くなり,なんだか技術系サイトの様相を呈し初めているようだ。いま読み返しても,ずいぶん細かく書いてるなぁと思う。ところが肝心の画像がよろしくない。「いろいろな胞子」に掲載されているものは割と簡単に撮影できる胞子の画像ばかりで,これらの多くは照明法の記事を正確に守らなくとも写ることだろう。唯一むずかしいのは「キクバナイグチ」の胞子画像くらいだ。この胞子表面にある微細な刻み模様はコントラストが低いので,照明法をあれこれ工夫しないと模様すら見えないかもしれない。

さてそんなわけで,顕微鏡とデジカメの性能をフルに引き出したらどんな画像が得られるか,特別企画として「珪藻の輝き BOD -Brilliance Of Diatoms」を制作した。このページは独立して運営できるようにしたので,今後はすこしずつ成長するかもしれない。

「珪藻の輝き」では珪藻の持つ独特の美しさに注目している。だからスケールも入れてないし検鏡データも索引もつけていない。シンプルに珪藻の持つ宝石のような輝きを堪能していただければ幸いである。微細構造まで鮮明に写し出せるように,本ページで紹介してきたような各種の技術を駆使してある。光学・生物顕微鏡による珪藻画像としては最高水準に到達しているはずである。



(June 20, 2003)