ホテイシメジと飲酒




食用でありながら、お酒を飲みながら食べると中毒するきのこがあります。ヒトヨタケやホテイシメジなどがこれに該当します。これらのきのこを食べたあとに飲酒するとどうなるのでしょうか。以下は筆者の体験です。

ホテイシメジはとてもおいしいきのこです。しこしことした歯ごたえとほのかな甘い香り。ごまの油で炒めて酒としょうゆで味付けしたり、白菜と豚肉を使ったけんちん汁などで頂くと、そのおいしさにしあわせになれます。

あるとき、富士山で収穫したホテイシメジを煮付けにして夕食のおかずにし、それから2時間後くらいに日本酒1.5合を飲んだことがありました。するとまもなく、顔が火照るような感覚があり、普段は赤くならない筆者の顔は真っ赤になりました。心臓の鼓動が異常に大きく感じられるようになり、ドックンドックン脈打つ感覚で体がゆれるような気がします。ちょっとした運動で異常に脈が速くなり、運動直後で〜120/min程度にもなりました。安静にすると脈は通常に近くなりますが(〜68/min)、相変わらず鼓動は大きく感じられます。呼気はアルデヒド様のにおいがあり、意識は正常ですがなんとなく二日酔いのようなもやもやした感覚が頭にあります。これらの症状は一晩寝ることによりすべて消失しました。

翌日も酒を飲んでみたところ、やはり同じ症状になりました。しかしその度合いは弱いものでした。以後、何度となくホテイシメジを食べたあとに飲酒を試みましたが、いつも同じ症状になりました。この症状は酒の種類には関係なく、日本酒、ビール、玉子酒のいずれでも起きました。このことがわかってから、ホテイシメジを食べたときには飲酒をするのをやめました。最近では、飲酒を続けてホテイシメジをやめる傾向にあります。

なお、ホテイシメジを食べて酒を飲んでも全く中毒症状がでない人もいます。筆者の周囲では、中毒症状を示す人はいません。これら中毒症状が出ない人は、いずれもお酒に強い方々です。何か関連があるかもしれません。

以上の体験が示すように、ホテイシメジは飲酒による中毒の危険を持つことが明らかです。愉快な経験ではありませんし、脈拍が変化するなどの危険な症状もありますので、ホテイシメジを食べたあとは酒を飲まないようにしましょう。



(Nov 10, 1999)