about | past | pieces | dust | daisy | bbs | calendar | bookmark | mail |


11/08/2004*

 5日、父親が仙台に来た。それも突然に。
 いや、来ることは分かっていた。しかし予定日の前日になっても何時にどこに着くとか、そういう連絡がなかった。こちらから電話しても連日不在ばかり。てっきり予定が変わったのかと、そう思っていたら、仕事中に突然、「あと10分で着くから」との電話。まったく、どこまでも勝手な人である。
 仕方なく、急遽休みを取り、とりあえず職場をゆっくりと案内することに。最近足を悪くしたせいだろうか、一部屋観てはロビーのソファーに座り、観ては座りを繰り返す父。同行してきた後妻さんに聞くと、最近は特に疲れやすくなっているという。
 一通り見学が済んだところで昼飯を食おうという話になり、塩竃まで車で移動。港近くの寿司屋で寿司を食す。お代を払おうと席を立つと、いやいやちょっと待てよ、と怒らんばかりの形相で睨む父。しかし強引にお代を済ます。席に戻ると、「明日はオレが払うからな」と吐き捨てるように一言。相変わらず素直じゃない。
 食後は、コインロッカーに預けたままとなっている荷物を取りに再び職場へ。入り口に着くと「写真を撮ってもらえますか」と後妻さんにカメラを渡された。ああいいですよ、と親父と後妻さんをフィルムに収める。「もう一枚は交代で」と、今度は私と父と2人並んで記念撮影。肩の高さが私よりもずっと下になった父を横目で見ていたら、照れくささと同時にちょっとせつなくもなったりした。
 とりとめのない話を数分した後、荷物を渡し、秋保に泊まるという2人を駅まで見送る。父と会うことが非日常になってしまったなあとか思いつつ、私は職場に戻った。この日はちょっとだけ、煙草の量が多かったかもしれない。
 6日、朝、仙台駅に向かい、2人を拾って瑞鳳殿→大崎八幡神社というコースで仙台案内。大崎八幡はちょうど石の間の公開をしており、ひどく混雑していた。神社裏にある駐車場は七五三で来た人のみが利用可とのことで、とりあえず2人を大鳥居の前で降ろし、国見駅近くの臨時駐車場に向かう。徒歩で20分程度の距離。だが起伏が激しく、思っていた以上にヘトヘトになった。
 昼食は、ホテルの人に紹介されたという伊達の牛たん。オーダーを待つ間、病気のことをいろいろと聞く。ホントは凄く気が弱いクセに、プライドは人一倍の我が父である。実際のところはどうなのか、やはりこちらが満足するような答えを得ることはできなかった。後妻さんにこっそりと聞く限りでは、そんなには良くないらしいのは事実だが、やはり実際のところは分からないという。ただ、後妻さんが医者に呼び出されたとか、そういうのは今のところないとのことで、その点では少し安心した。しかしいずれにしても、彼のみが自分の症状を知っているというこの状況はどうにかせねばと思った。
 食後は2人を仙台駅まで見送り。混雑する昼の広瀬通も、車で走れば5分とかからない。名残惜しさをほんの少し感じながらも、2人と分かれた後、私は普段と同じ生活に戻った。
 この2日間、自分のホームグランドだからといって、私が主導権を握れた瞬間など、ほとんどなかったように思う。どこにいようが、どこに来ようが、彼は私に弱い姿を見せることなどなかった。やはり父はどこまでも私の父親である。そして私は、悔しいけど、どこまでも彼の子どもでしかないのだ。



Blogger

archive
2004/07 | 2004/08 | 2004/09 | 2004/10 | 2004/11 | 2004/12 | 2005/01 | 2005/02 | 2005/03 | 2005/04 | 2005/05 | 2005/06 | 2005/07 | 2005/08 | 2005/09 | 2005/10 | 2005/11 | 2005/12 | 2006/01 | 2006/02 | 2006/03 | 2006/04 | 2006/05 | 2006/06 | 2006/07 | 2006/08 | 2006/09 | 2006/10 | 2006/11 | 2006/12 | 2007/01 | 2007/02 | 2007/03 | 2007/04 | 2007/05 | 2007/06 | 2007/07 | 2007/08 | 2007/09 | 2007/10 | 2007/11 | 2007/12 | 2008/01 | 2008/02 | 2008/03 | 2008/04 | 2008/05 | 2008/06 | 2008/07 | 2008/08 | 2008/09 |