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8/31/2004*

 母に置き去りにされ、また社会からも孤立してしまった4人の子どもたちの過酷な運命を淡々と描く、是枝監督渾身の作品。悲惨な内容ながらも、なぜか穏やかな空気を漂わせる映画である。
 この映画に登場する子どもたちはけっして涙をこぼさない。もしかしたらスクリーンに映し出されるのは笑顔のほうが多いかもしれない。しかし、ときに見せる消耗した表情は、彼らが飲み込んだ憂いを観客にしっかりと伝えてくる。これが是枝監督の演出によるものなのか、あるいは演技とは思えない4人の自然な姿によるものなのか、それは分からない。しかしいずれにしても、これほどまでに感情をグサリと伝えてくる映画はかつて観たことがない。
 喜びも哀しみも、すべては人の愛を乞うことに他ならず。その愛を得られたときの喜び。そして得られなかったときの哀しみ。4人の表情から見て取れるその感情に自分が子どもに戻ったような懐かしさを感じ、映画館を出るときには胸一杯になっていた。そして家に帰り、あの4人がおそらくそうであったように、人のいないところで涙をこぼしてしまうのであった。
 正直言って、今はこの作品について客観的なことを書くことはできないような気がする。昨日観た彼らの表情を思い出すたび、どうしても涙腺が弛んでしまうのだ。もしかしたらこの感傷は今後も続くのかもしれない。一生心に残る映画とはこういう作品を言うのだろう。あのアポロチョコをもう一度劇場で観ておきたい。
『誰も知らない』(オフィシャル)



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