故郷・母・友人・・・・


《7月8日》

1時30分大分空港に到着

レンタカー店から迎えに来たおじさまが「今日も蒸し暑いなー」という
むっとした暑さの故郷。いずこも同じでした

いつものように買い物をして帰宅すると、母の姿が見えない
ま いいかーと荷物を下ろしてふと見ると、母はソファーで高いびき。w(゚_゚)w オオー!
母を起こさないで、まずは冷蔵庫の掃除から始まります

たいしたものは入ってない上に賞味期限の過ぎたものがある
それらを一掃して、買い物をした食料品を詰め込んで、ほっと一息してると母の声
「もうかえちょったん」とのんきな声。しかし覇気がないなー

3ヶ月前よりも気力も体力も落ちてる母を見ながら、もう一人では無理なのかなーと
とにかく掃除をしなければと始めながら洗濯も同時進行です
冬物が山積みになってるので、とにかく全部洗うことにした。洗濯機がフル回転です

夜の食事はいつものように刺身定食でした


《7月9日》

田舎の朝は早い。朝の6時にはもう電話が鳴ってます
耳の遠い母の電話は部屋中に響き渡ります。あぁ・・・起きなくちゃ
眠れなかったので朝がつらいのです

今日も朝食後、母がデイサービスへ出かけたあとの掃除・・・と思っていたら
「今日はデイサービスは休む」という。予定が狂った (~_~;)

母を別の部屋へ置いて、いつも母がいる場所と寝室の大掃除です
居間はヘルパーさんのおかげで、以前になく少し片づいてます。来てもらってよかった〜
しかし寝室は大変。洋服があちこちに・・・・。そして毛布もまだそのまま

しかしこの湿度では洗濯物が乾かず、昨日の洗濯物が下がったまま。困りました
一気にしようとするので少々疲れてきました
幼なじみの家へ顔を見に行くついでに一休み。入れてもらったコーヒーの美味しかったこと

疲れたときにはこうして車でひとっ走りすると、気分転換ができほっとできます

洗濯物の山の中で、なかなか乾かないのが気になりつつ・・・・


《7月10日》

急に思い立ち、母の姉妹と食事をしようと電話すると、皆それぞれ都合がついてOK
田舎は車がないと動けない。でもそのバスがなかなか無いのです
それぞれを連れに行き、久しぶりに出会う叔母達も元気いい。よかった!

机の上に並べたお弁当やお総菜を見て「こんなにたくさん?」と言われたけれど
食べてしまえば「あれー無くなったね」と大笑い
94歳の母を筆頭に88歳、84歳、82歳。でも食欲はすごいです(笑)。元気の基かな
叔母達も久しぶりの姉妹の出会いで話が弾みます。姉妹っていいなー

その時の話で「もうねーさんは一人で居たら心配だよ。最近気力も無くなったし」
そんな話から施設へ入ったらどうかという話になったのです
以前からこの話があったものの、ショートステイも返事をしなかった母なのです

でも、そこは姉妹。何とか話をいい方向に持っていってくれそうです
事実、私も3ヶ月前に比べて体力が落ちたなーとは感じていました。やはり見る目は同じです

さてそれからです。叔母達の力量を発揮しました
施設長が、教え子だったり父の知り合いだったりと、結構調べてみると身近に感じます
小さな町なので、こんな時はなにかと情報が入ります

とにかく週明けにならないと様子がわからないということで、月曜に話を進めることに・・・
母の知らないところで話しだけは進んでる気がしますが、それも母を思ってこそ
わかってもらわなければと思うのです


《7月11日》

私の幼なじみのTちゃんと今日は会います
彼女は、役場に長年勤務してましたので、母のことを話すと相談に乗ってくれました
「明日一緒に役場へ行ってあげる」心強い味方を得ました

彼女としばらくいろんな話をしながら,やはりほっとできる時間でした
その時に「洗濯物たまってない?コインランドリーに行って乾燥するといいよ」と言います
「あるの?」ってビックリする私に案内してくれました。ラッキー

かかりつけの医者に会い、母の様子も聞いてきた。「元気ですよ」とは言いますが・・
明日で戻る日でしたが、どうも間に合いそうにない
時間を少し下げて予約を取り直した。母は施設の件に関してはまだピンと来ないよう

夜、母が寝たあとにケアマネージャーに電話して様子を聞いたり施設の話をすると
「以前にも進めたけれど行かないと言うのよね」と
そして、「最初から施設にはいるのではなく、ショートステイをしばらく続けて見ましょう」と

ケアマネジャーさんには本当にお世話になり、感謝感謝です
母の様子をメールで知らせてくれますので、遠くにいても本当に安心できます
「明日は一番に施設の検索をしてみましょう」と言ってくださいました
 

《7月12日》

朝からすごい雷と雨です
一段落して9時にようやく治まって、Tちゃんと役場へ出かけました
Tちゃんの古巣なので知ってる人ばかりなので心丈夫です

叔母が「○○の施設がいいよ」そういってた施設が、何とか4泊5日で入れそう
ケアマネージャさんの計らいでその施設を見学に行くことにしました
Tちゃんも一緒に行ってくれるという。助かった!

ここで、やっぱり今日の帰省は無理と明日の飛行機に切り替えました。大事なときだから

午後一番にTちゃんと施設見学に出かけました
玄関を入ったら、Tちゃんの知り合いがあちこちに・・「あらー」の連続
そしてまた、施設長さんが私の父を知ってるという。これまたラッキーでした

開設して6年というこの施設。きれいですし、ショートステイは個室なのです
説明を聞きながら、この場所での数日母が楽に過ごせそうな気がしましたので,早速契約です
Tちゃんが的確に内容を聞いてくれます

さて、帰宅して早速入所の準備です
母にはこの話をし,また叔母達からも進めてもらいようやくショートステイに入る気になってくれ
それが何よりほっとできました。仲間もいるし退屈はしないでしょう

施設のケアマネージャさんが母の面談で夕方来てくれました
「なんと呼ばれてるの?」「好き嫌いはある?」などなど。まるで子供に接するように・・・

鞄に早速まとめ、母に説明すると何とか納得してくれたよう
入所当日は施設の車で迎えに来てくれますし、ケアマネージャさんが見送ってくれます
ほんの数日ですが、母が少しでも楽をして元気でいてくれれば・・・

夜にそれぞれの叔母達に報告したらほっとしてました
「面会に行くからな」という。数日なのに・・・と笑っちゃいましたが、母には大変なことかも
年老いた叔母達ですが、まだまだ元気です

今夜もまた「刺身定食」そして大好物の「唐揚げ」です


《7月13日》

昨日はコインランドリーで乾燥し、おかげさまで全部仕舞って戻れます
部屋がすっきりしたと母は喜んでくれました

母のデイサービスの日なので一緒に役場まで車で送りました
母は何も言いません。ただ玄関で別れる時、なかなか中へ入ろうとはしませんでした
そのまま私は空港へ行きましたが、母のさびしげな様子が離れません

家に戻り母から電話がありました
「部屋をきれいにしてくれてありがとう」って
きっと今夜は一人でさびしく食事をしてるだろうなー

今回の帰省は、思わぬ方向へ話が進みましたが、母のこれからを皆が心配してくれ
母にもまだまだ元気でいて欲しいからと決心しました
いろんなことから母にはさびしい思いおさせてますが、母もきっとわかってくれると思う

遠く見ず知らずのところへ行くよりも、離れたことのないこの場所で過ごすことが一番
わが家へ来たとき、10日もしたら病人のようになる母を見てるからです
そして自宅に戻ったときの、母の元気な様子にそれを感じてきました。だから・・・・です

できる限り母の様子を見ようと思いつつも、なかなか思うようにならないいらだちも感じますが
でも、今私にできることを精一杯やっていこうと思います

今回の帰省は有意義だったと思います
沢山の方の親切を身を持って感じました。そして故郷の良さも・・・


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余 談

母から手紙が来ました

「デイサービスに行ってるときは気が紛れていたが、家に帰ってさびしいこと・・・
持っていく荷物ができてるのをを見て、まるで私のお母さんのよう・・」と

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