母と友と故郷】

                              2003年9月3日〜7日

   
「母と・・」  「幼なじみ」  「故郷」

【母と一緒に・・・】

《9月3日》

最終便で戻るその日は、突然の雨と雷雨
いくら待っても飛ばない飛行機。飛行機の中で、電話は通じず母の連絡も
気になりつつ待ちました。1時間遅れての出発。ホッとしました

タクシーで戻ると、家から道路まで懐中電灯を持って待ってました
これはいつものことですが、母の姿を見てホッとする瞬間です
「お帰り」「ただいま!」そういいながら暗い道を懐中電灯の明かりで歩きます

遅かったその夜は、「何か食べるかい」そういいながら気遣ってくれました
遅かったので、二人ともそのまま寝ました

《9月4日》

朝早く起きるはずが、寝坊してしまった
母は、裏の畑の草取りに「朝早くじゃないと暑いから」そう云いながら・・・
母と朝食を食べながら、母の安心した顔が嬉しかった

まずはいつものように片づけから
先月帰省したばかりなので、大がかりな(?)大掃除は無しですが
それでも、母の周りはなにやら一杯・・・・
これを母が分かるように片づけるのは至難の業。はてさて???

昼休み、母が突然「このノートにいろんな事書いてるからね」と1冊のノートを見せた
自分のお葬式の心配もしてた・・。何だか悲しかったなー

夕方涼しくなってから母が「田んぼを教えておくから」
そういって杖をつきながら散歩がてらでかけた
私が知ってる田んぼとはちがい、かなり整備されて、あぜ道も車が通れます

そういえば、もう数年もこの田んぼは見てない・・・と言うことかな
田んぼは作ってもらってるのですが「これとこれが家の田んぼ」そういう母
聞いてる私も分かってるようで全く分からない

歩いてると、小さな小さな草花が咲いてます
足を止めながらカメラを向け、これまた楽しい時間でした。こんな事久しぶり・・・
「くず」の花を見付けたときは「\(^O^)/ヤッターーって思わず声が
昨年どうしても見つからなかった七草の一つだったから・・・

母との散歩は楽しい時間でした。母がまだまだ元気に坂もあがれる
元気な様子を見てホッとしました

《9月5日》

以前から行きたかったお蕎麦やさん「米屋」に母と出かけました
お昼に行こうとしたから、暑くて暑くて・・・・

老舗の旅館をおそば屋さんにというこのお店は、なるほど素敵なお店です
元気のいい仲居さんに迎えられ「今日はコース料理のみです」とお任せでOKです

母には一寸量が多すぎましたが、お店の方に「無理はしないでいいですよ」
そういわれてホッとした母でした

写真を撮ろうとしたものの、食欲が先にでてしまい、あれれ・・・・・
まだお客さんがいましたので、お店の方に
「出す前に写真撮らせて頂けますか?」とお願いしましたら「一寸お待ちください」
そういって、再度同じものをわざわざ作ってくださいました
\(~o~)/  もう大感激しました。優しい心遣いに感謝しながらの連続でした

帰りに、農家の皆さんが品物を出してるお店(夢咲き茶屋)で一休み
出品物に名前を記名して野菜やその他特産品がずらりと並んで、私の好きな場所です
二人でアイスを食べ、おもちを買って帰宅。しかし暑かったなー

でも、楽しい思い出もできました。故郷の人情も・・・・

《9月6日》

近所の方が、「これを食べて」そう言って大きなオクラの花を持ってきてくれました
花を頂くのは初めて。オクラの実はよく食べますが・・・
大きな花びらを切って、三杯酢で頂きます。粘りがでてあっさりして美味しい

「花も撮りたい」そう言うと、朝早くじゃないと駄目だとのこと
明日の早朝に行ってみよう。楽しみ・・・・

母は午後からゲートボール
気温は30度を超しての真っ昼間。これでゲートボール???
心配をよそに、いそいそと出かける母。ゲートボール命の母だものこれでOK
なんと5時まで続けたのでした。ビックリです

母のいない間に、母の布団を干して買い物へ
一寸足をのばして、山の道路、オレンジ道路を車で走りました
山の中での道は、快適です。キバナコスモスも咲いてます。車も少なく快適
道路がよくなってるのにびっくりしながら・・・

母に夕食の支度をしたら、母がゲートボールから帰宅
「こうして帰ったら直ぐに食事ができるなんて嬉しい。刺身が美味しいね〜・・」という母
日頃買い物に行っても、なかなか生ものは持ち帰りが難しいと、買えないらしい
そんな様子を見ながら母の日頃の寂しさと大変さを感じました

今夜は、幼なじみとの会食でした

《9月7日》

昨夜はなかなか寝付かれず、朝の3時に就寝したのに、今朝は6時に目が覚めました
そのままオクラの花を撮りに近くの家へ
咲いてました。大きな花が一杯・・・。アメリカ芙蓉くらいの大きさです

その家から、ニガウリ、ナスを沢山頂いて帰宅
早起きは3文の得。まさしく(^。^)
それにしても、農家の朝はとにかく早い。5時半にはもう外で仕事をしています

お昼には飛行場へ向かうので、母の夕食と好きなエビフライと鶏の唐揚げをして
冷凍しておきました。少しだけの保存食です

丁度お昼に母の知人が迎えに来てくれて飛行場へ
「降りなくていいから」そういって別れました。一寸寂しい顔をしてましたが
これもいつものこと。しょうがない・・・・・・

わずか4泊5日でしたが、母の元気な姿を見てホッとできました
お正月には上京するとのこと。楽しみに待ちましょう


【幼なじみとのこと】

帰省するたびに集まってくれる幼なじみ
今回も待っててくれました。本当に嬉しく、友人の有りがたさが分かります

車で迎えに来てくれます。いつもの事ながら感謝です
半年ぶりなのに、つい昨日会ったような、それが友達の良さですね

いろんな話しをしながら、これからの生き方について語りはじめ
「仙人小屋を造ってるから、できたら皆で集まろう」そう言うK君の生き生きした顔
「そうね、そこでお蕎麦打ちもいいんじゃない」とそば打ち名人のTちゃん

「もうすぐ子供の結婚式があるので忙しい」と嬉しそうなS君
「畑での野菜がたくさん取れた」と持ってきてくれたKちゃん。袋一杯に・・・

近くにいながらなかなか会えないからと、私の帰省時にはこうして集まってくれます

2時間遅れで「忙しくて遅くなった・・・」とにこにこ登場の校長先生
彼は花が大好き。あちこちで園芸を教えてるという
定年退職したら、園芸で楽しもう・・・・と。それを待ちかまえてる友人たち
「花、頼むよ!」って

いつしか4時間は過ぎていました
「また帰っておいでよ」そう言われて、故郷そして友の優しさを感じます
アッシー君はお酒を飲まない校長先生が皆を乗せて送ってくれます。これも毎回のことです
家の前までの送り迎えでいつもの出会い。次回を楽しみに・・・・



【故郷のこと】

毎回、いつ帰省しても変わらぬ故郷
時期が変われば、風景が変わるだけ。人間的な優しさ、風の心地よさは変わりなく
故郷の良さを再認識するひとときです

山しかない・・・この田舎に住んで、良さも分からなかった若い頃
今は、我が家の近くにも都会からの定住者が来ています
今、家を自分で建てようと毎日来ては頑張っています。この暑いのが気の毒になるくらい
「子供を育てるには、自然が多い田舎がいい」そう言いながら・・・

今、何となく故郷の良さが分かりはじめ、帰省するたびに新鮮な気持ちを味わいます
空に満点に輝く星。じーっと空を見てると夢が叶いそう
星をこんなに沢山見たのはいつのこと・・・・そう思いながらの夜でした

子供は確かに少ない
学校も僻地クラス。老人が増え、これからの心配は尽きませんが
この自然の中での生活、母を見ても自然体で生きてます
これがいいのかもしれない。これからも変わらないであろうこの故郷

又帰省します・・・・・