故郷への帰省

6月26日〜7月3日

 

6月26日

夫の車で羽田まで送ってもらい、今回は息子と一緒の帰省です
体調不良の息子は久しぶりの帰省。父が亡くなって以来だから13年ぶりの帰省です
不安を抱えながらの帰省ですが、きっと自然が待ってくれてると思う
そう信じて羽田を飛びたちました。上空はいい天気で、少し雪が残った富士山がきれいでした

空港近くでレンタカーを借り、「ただいま!」と言う声に、母が出てきました
耳が遠くて、足が弱くなった母。なかなか思うように動けないし静かな話が出来ない。こまった!
補聴器も役に立たず、箱に入ったまま。大声で話す様子は喧嘩の様です

一歩部屋の中へはいると、足の踏み場もありません
「自分の居場所だから」と手の届く範囲に置いてるので、まーるく道具が置いてあります
「座る場所がないよ」と、早速片づけに入った。しかしどこから・・・と??

少しだけスッキリして、今度は食料品の調達に出かけます
田舎故に、車がないと思うように動けません。レンタカーは必須です
母はいつもの医者へ行くので、一緒に出かけました

早速、母の好物の刺身を買いましたが、安い〜。こちらの半額です
「皆で食べると美味しいよ」という母は食欲旺盛。私より食べます。元気な証拠かな
日が長く、7時になっても明るいので、息子と夜の散歩です
小さいこと釣りに行った川も、今は水が少なく魚もいません。ガッカリ・・・・

母は安心したのか、早くから寝ています
いくつになっても子供や孫の心配は変わりなく、「お風呂は?」「寝床は?」という
パソコンもないし、テレビもあまり見ないので、皆で早めに就寝です

天井裏で、ネズミが運動会をしてます・・・一寸恐怖

6月27日

近くのおじさんに魚釣りに誘われて、息子とおじさんを防波堤まで送っていった
小さい小アジが釣れるという。見てるとあっという間に釣れる
なんで皆釣りに来ないのかなーと不思議。まぁいつでも釣れるからかもしれない

その間に私は、車で近場をドライブ。懐かしい場所をあちこちと・・・
稲が青々としてきれい!。久しぶりのこの時期に見る田園風景がとても新鮮です
メル友さんのKさんの家へ行き、新鮮なミニトマトを頂く。そのまま口に・・・美味しい〜
母のことも気にかけていただくKさんには、本当に感謝です

2時間して2人を迎えに行くと、小さな魚がかなり釣れています
そのかえり、スーパーで大きなスイカを見つけ、2個買っておじさんへおすそ分け
念願の大好きなスイカ。思う存分食べられそう。ニンマリな私

午後、幼なじみのTちゃんが「お帰り!」とスモモを持ってきてくれた
こうして帰省すると必ず会う友人ですが、今回は母のことも相談に乗ってもらえそうです
「今夜お茶しようか」と話がまとまり、迎えにきてくれることに

その前に、夕食です。今夜も勿論刺身はあります
そして、それに息子の釣った小アジの唐揚げも食卓に乗ってます
カルシュームたっぷりで、なかなかおいしい

Tちゃんが迎えにきてくれ、もう一人の友人を誘いに行くと「家においでよ」
そう言ってSちゃんの家へ寄ることにした
3人で話しをした中で、「食推委員」の共通の話題が出た。繋がりが出来てよかった

気がつけば11時。今日も友人に元気をもらいました

6月28日

幼なじみのTさんからの電話で「お母さんが心配なら、役場で話しを聞いたら」と
早速出かけて、友人同席で福祉の方の話しを聞くことが出来ました
母の年令で一人暮らしでは、これからは介護支援が必要だから「手続きをしたらどう?」
そう言われて、書類に記入。「ただしこれは本人が納得することが第一です」
書類を持ち帰り、母へ聞くと「そうじゃなー」と意外とすんなり・・・・。早速提出してきました

今日は午後に、3人で別府の温泉へ行くことになりました
母が「別府へ泊まりに行こう」と、宿も頼んで決めてきたのです。まぁいいかと
車で1時間。海が真下に見えるホテルでなかなか快適です

海が一望できる露天風呂に入り、母の背中を流しました。年々小さくなっていく母
お風呂からの眺めもよし、温泉もよし・・・母も大満足です
夕食は食べきれないほど並んでいます。しかし母はほぼ完食です・・・びっくり(笑)

お腹一杯になって、海を見ながらのひととき、ゆったりと時間が流れていきます
夜の海の静かなこと。見てると大きなフェリーが走っています
こんなゆったりした時間、久しぶりのような気がします。本当に嬉しい・・・・

寝る前の今度は大浴場で温泉に浸かりました
遠くに広がる夜景が、本当にきれいです。しばらくボーっとしながら眺め入っていました

お肌つるつるになって、ゆっくり眠れそうです

6月29日

今日もいい天気。窓から差し込む日差しが眩しい
日ノ出をカメラに収めようと頑張っていたのに、一寸一眠りがいけなかった・・・
気がついたときはすでに日は高く上がってしまった後。残念!
最後にもう一回と、露天風呂で温泉を楽しんできました。いい温泉でした!

さて、今日は鶴見岳の山頂へロープウエーで登ってみようと出かけました
が・・・残念。丁度点検で休止。ついてないなー
では、と言うことで、高崎山の側にある水族館「うみたまご」へと車を走らせました

気持ち良く泳いでる魚を見ながらのひととき、ちょっと涼しい気分を味わいました
母も息子も少々疲れ気味。早めの切り上げて帰ることに
田舎の高速は、車が少なく快適です。おっと!油断すると速度オーバーになりそう

久しぶりの温泉でしたが、本当に気持ちよかった
近くにいながら、なかなか別府の温泉に行くこともなかったので、母に感謝かな

帰宅して,息子と父のお墓参りをしました
小さい頃、おじいちゃんには可愛がってもらった息子は、感慨深げです
お葬式以来だから・・・・

夕食の買い物へ行き、いつものように刺身は定番です
毎日のようにあちこちのスーパを変えてみると、新しい発見もあり楽しみです
故郷も、新しい店やコンビニも増えファミレスも出来ました

毎日がちょっとしたミニドライブですが、故郷の自然の風に当たるとホットできます

6月30日

息子が釣りに行くというので、防波堤まで送っていきました
そのまま、懐かしい場所を走ってみようと、一人で車を飛ばしました。ふと見つけたたばこの葉
まだ作ってるんだーと不思議な気がしました。懐かしい光景です

そして立ち寄った観光センターで思わず見つけた「バイキング」の看板
釣りが終わった息子と家に戻り、母を誘ってバイキングへ出かけることにしました
750円で、種類も多く揚げたての天ぷらもあります

さすが故郷と思うもの・・・シイタケ、太刀魚、キビナゴ、ドクダミの葉などの天ぷら
梅づくしのデザート、小アジのにぎり寿司・・・
どれも素朴で美味しい。お腹一杯で皆大満足でした

夜は、幼なじみ9名で久しぶりにお喋りと会食です
区長さん、元校長先生、民生委員、婦人会長、シイタケ、ブドウ、葱の栽培の皆さん
それぞれ頑張ってます
帰省の度にこうして会ってくれる友人達に感謝です

あっという間に時間がきて皆で車で帰るとき、山の中で突然元校長先生が
「ここに姫蛍がいるよ。車の電気を消して!」と
”わーいたいた!”あっちこっちと飛びながら可愛い光を放っています。久しぶりの興奮です
滔々とホタルについて語る元校長さん。皆童心に返ったように聞いてます

「ホタルの幼虫上げようか」と言われ、家の中で光るホタルを想像しながら
「欲しいなー」という私に、餌は・・の話になり、やっぱり無理だと判明。残念です
道路には狸、狐、まむしがでるといいながら大笑い

帰宅は11時になっていました。でも母は起きて待っていました

7月 1日

今日も暑くなりそうなので、早めのドライブに出かけようと7時半にでました
途中、田んぼやダムの景観に、何度か止まって眺めました
まずは両子寺。ここは天台宗のお寺。皆で家内安全をお参りしました
高校時代、この山を登った記憶が甦ってきました

そうそうに引き上げて、次は国宝の「富貴寺」です
ここは紅葉がとても綺麗なところです。写真だけ撮ってすぐに引き上げました
やはりとても絵になる寺です

この後は、「昭和の町」にと走らせましたが、車を降りると暑い!!
でも、一寸だけと歩きましたが、これが疲れの元・・・
暑さと疲れで、皆で「帰ろう」と。宇佐神宮は参拝できずそのまま帰宅しました

凄い猛暑の中のドライブは相当疲れがでたようで、2時半帰宅早々に皆で昼寝です
一寸強行軍過ぎたと反省しつつ・・・の一日でした

故郷は日が長く、7時になっても明るく外での農作業も遅くまでやってるようです
出会う人にキューリをもらい、冷蔵庫はキューリの山です(笑)
田舎のキューリやトマトは本当に美味しい〜。青臭いというのかなー

今夕もまた買い物へ走ります。これは毎日の日課ですが結構楽しい
珍しいものを見つけました「さらし鯨」です
「週に1回しか入らないよ」そう言われて懐かしさもあって買いましたが、ホント久しぶり

「あと2日だねー」という息子。自然良さを感じたかな



7月 2日

大雨と雷。久しぶりなので田んぼには恵みの雨ですが凄い雨です
その内に雷が鳴り、地響きがするよう・・・

買い物へ行ったついでに,町の健康センター内のジムの様子を見せてもらった
凄い!かなりハイレベルものが備わっています
靴を持っていたらやれたのに・・・と寸残念です。田舎もいい様変わりで嬉しい

釣りにいっしょに行ったおじさんが、わざわざ私達のためにウナギを釣ってくれたよう
「小さいけどたべて」そう言って、きれいに調理済みのウナギをくれた
小さい頃、川でウナギを捕ってた頃をふと思い出しました。自然の遊びが一杯だったなーと

母が10日に90才になります。息子がプレゼントを買い、母へ渡すと嬉しそう・・・
そうか!もう90才なのよね。「もうなんにもできんよ」そう言う悲しそうな母、無理もないなー
食事の支度も、掃除も出来なくて当たり前かも。一人で暮らすだけでも凄いことかも

母と最後の夕食を取りながら「今日が最後じゃなー。また寂しくなる」そう言う母
「また来るからね。ばーちゃん」という息子
今夜もしっかりと刺身を食べてくれました。「おいしいなー」って

またまた少し散らかった部屋を見ながら、まぁいいかーと

7月 3日

今日は戻る日です。母が妙に落ちつきません
小さなニンジンを畑から掘ってきて「小さいけど持っていって」と。ホント小さい(笑)
自然一杯の野菜は味が違います。出来れば全部持ってきたい。でも・・・無理

ご近所さんに頂いたものが沢山あり、大きな箱に一杯になった
「田舎は大したものないからなー」と。でもこんな自然のものが一番ありがたい
それは今になってやっと分かることですが・・・・

母のことを友人にお願いし、ご近所さん叔母達に電話で話をしました
やはりお世話になるのはこうしたご近所さんだから
そして最後の掃除機をかけて、先ずは一安心。片づけすぎたかなー(笑)
明日から夕食の週3回の配達も手配済み。少し安心です

その前に、息子と最後のドライブで、国東半島の海岸めぐりをしてきました
何時物静かな海が、これからのシーズンを待ってるよう・・
きれいな海、そして自然一杯の山からの風。まどをあけてもここちいい風が吹きます

母に昼食を準備し、車へ荷物を積むと母が「空港まで行きたい・・」という
でも、帰りが困るので断ったけれど、母の気持ちも分かるよう
もうこの年令で、何時会えるか・・と言う心配があるのだと思う

父にお線香をあげながら、母をしっかり見てくれるようにお願いしてきました
今回は息子が母をしっかりサポートしてくれました。母も満足でしょう
いつものように母は顔をこちらに向けません。手だけは握手してますが・・・

母の見送る手が何時までも何時までも・・・・・・