−第32夜− 1ドルのフロートペン、1ユーロのフロートペン

 このペンはアナハイムにあるディズニーランドのフロートペンです。
 恐らく1960年代後半のものと思われます。
 このペンは珍しく軸のところに当時の値札が付いたままで、そこには「1ドル 税別」($1.00 PLUS TAX)と印刷されていました。
 当時のアメリカ人にとって1ドルがどれくらいの価値があったのかと調べたら、どうやら当時の1ドルの利用価値って日本で言えば100円程度だったようです。
 当時の為替は固定相場で1ドル=360円だったのですが、庶民の実感としては1ドル=100円程度だったのですね。
 それをベースにして、それでは当時と今とでは物価がどれだけ違うか調べてみました。
 東京オリンピックがあった1964年と2025年とでは消費者物価指数が約4.6倍になっています。
 もちろん物によって違っていて、人手がかかるものは10倍以上になっているものがありますが、フロートペンのような工業製品は比較的に消費者物価指数に近いのではないでしょうか。
 ということで、結論として当時1ドルのフロートペンは現在の価格に換算すると400円〜500円だったと推定されます。
 この結論が妥当かどうかについては、数字を相当にいじり倒したので何とも言えないところです。
 ちなみに、2025年現在の半額くらいだった1995年のフロートペン価格が、ヨーロッパでは300円〜400円、アメリカでは概ね300円、ディズニーランドに限っては250円だったことを併せ見ると、上記の考察は結構いい線かも知れません。


 次に、このペンはアムステルダムで買ったものです。
 市内のお土産屋さんで、値段が書いていなかったので店番のおじさんに聞いたら、おじさんは困った顔で少し考えて、一本1ユーロ(133円)だと言いました。
 あまりにも安かったからトレード用に5本買いましたが、本当に5本で5ユーロでした。
 でもあのおじさん、なんだかよく分からないから適当に値段を言ったのじゃないかな。
 翌日別の店で2.5ユーロ(333円)で売っていましたから。
 あとでおかみさんに叱られていなければ良いけど、と心配してしまいました。

 以上、1ドルと1ユーロのフロートペンの話でした。


 それではまた明晩