−第30夜− どうやってフロートペンを集める
基本的に「フロートペン専門店」はありません。
どこかの店に行けば世界中のフロートペンが買える、ということは無いのです。
もっと言えば、パリに行ってもモンマルトル地区に行かなければモンマルトルのフロートペンは売っていません。
つまり、フロートペンを集めるには自分で現地に行って買うか、誰かに買ってきてもらうか、もしくは他のコレクターとのトレード(物々交換)する方法が頼りなのです。
以前はトレードしたくても自分の側にトレードできるペンが無くて残念な思いをしたことがありました。
それ以外の方法としてネットオークションがあります。
これも以前はアメリカのebayしか手段が無くて、やり取りや決済などで面倒だったのですが、最近は日本のヤフー・オークションやメルカリなどでも出品されることが多くなって、ずいぶん敷居が低くなりました。
アメリカのebayを利用していた頃は、面倒ではありましたが珍しいフロートペンが格安で入手出来ました。
香港や台湾ではない中国本土のペンを手に入れたのもアメリカのebayでした。14本まとめて53ドルで購入した中に混じっていました。
特に海外のオークションを利用する際は、郵送費がかかることから10本20本とまとめて購入した方が割安になります。
その他に私の場合は、コレクションをやめたコレクターからまとめて100本単位で譲ってもらったことが何度かありました。
その場合は私の既存のコレクションとダブることが懸念されるのですが、実際にはダブったペンはほとんど無いのが不思議でした。
代理店の「レトロバンク」社の創業当時は、社長のN氏から新しいペンが出来るたびに見本として一本ずつ戴きました。
私の初期のコレクションの中核を成しています。
そのN氏は、今はレトロバンク社を離れ、湘南FMでディスクジョッキーの番組を持っています。趣味人です。
代理店の「カール・ウエスト」社が廃業するときは、在庫の一切を引き継ぎました。
在庫といっても手がけたフロートペンは発注者に納品済みで、見本の一本ずつしか残っていませんが、大量の部品などが宅急便で送られてきたときはビックリしました。
営業活動用にとEskesen社から送ってきた見本のフロートペンが数百本混じっていました。
私の中期のコレクションの中核を成しています。
また、検討途中でボツになった試作品のペンや、当時は手描きだった背景やフローターの原稿は、私のコレクションに彩を添えています。
結局のところ、現地に足を運んで一本一本こまめに集めるか、何かの拍子にドンと手に入れる機会を待つしかないわけで、専門店といわずとも、骨董店や古道具屋の隅っこにでも置いてくれればよいのになと常々思っております。
「だったら自分で店を開いたら?」と言われそうですが、年寄りには店番の時間ももったいないわけで。
そうそう、もう一つ、親戚や知り合いの皆さんにコレクションの話しをしたところ、旅行みやげなどでフロートペンを戴いたことが何度もありました。
もちろんありがたく戴きましたが、部下や姪や甥から貰った時はさすがに照れました。
息子からアメリカ土産のヌードペンを貰った時も・・・
それではまた明晩。