−第25夜− 「クラシック」と「クリッカー」と「ツイスト&クリック」
フロートペンのメカニカルな構造は、長らく「クラシック」と「クリッカー」の2種類だけでした。

殆んどのフロートペンは先端のチップの部分を回してボールペンの芯を出す「クラシック」と呼ばれるもので、文字通り昔ながらのフロートペンです。
この構造は万能で、フォトラミックと言われるジオラマが味わえるものから、次に述べるクリッカーと同じように「見えたり/隠れたり」するペンも出来るし、なんなら何もない透明のバレルの中に人形だけがゴロっと入っているペンも存在します。
もう一つの「クリッカー」の方はペンのお尻の部分を押して芯を出す、ボールペンによくある方式ですが、芯がバレルの中央を通過するため、用途としては長らくヌードペンくらいしかありませんでした。

このペンはヌードペンではありませんが、「見えたり/隠れたり」する仕組みを応用してコカ・コーラの瓶を傾けると中の液体が減って行くという、なかなか楽しいフロートペンです。
ただ、「クリッカー」は用途が限られているのと、壊れやすい構造でカスタマーからのクレームが多かったため、2006年に惜しまれつつ姿を消しました。
1999年になって、新しく「ツイスト&クリック」と呼ばれる製品が登場しました。(正確には前年末かも知れません)

バレルとシャフトとの間が回せるようになっていて、キュッと回すとカチッと軽快な音がしてボールペンの芯が出てきます。
今度は反対側に回すと、またカチッと音がしてボールペンの芯が引っ込むのです。
これまでのフロートペンには無かった構造で、回すことが楽しいし、デザインもスマートだし、瞬く間に普及しました。
今ではどうでしょうか、新しいフロートペンの半分くらいは「ツイスト&クリック」になっているのではないでしょうか。
ただ、構造上、バレルはシャフトに押し込んだだけなので分離しやすく、初期の「ツイスト&クリック」の中には自然にバラバラになってしまったものもあります。今は改善されているのかな?
それではまた明晩。