−第21夜− フロートペンの芯を組み立てる機械
これはクラシック・スタイルのフロートペンの芯です。
金属とプラスチックの複合体ですね。

これを分解してみるとこんな風になります。
組み立てる時は逆の手順で、この二つの部品を差し込んで作るのですが、100本、200本と組み立てているうちに指先が痛くなってくるらしく、これを組み立てるための道具というものが有ります。

それが下の画像の機械です。
このごつい機械、というよりも見かけによらずたいしたことのないただの道具は、重量が4.3kgもあります。
上についているハンドルを時計回りに回すと、ちょうどプレス機のように中ほどに取り付けてある鉄の板が下に下がる仕掛けになっています。

この機械を使うにはもうひとつの道具が必要です。
それがこの道具です。
煙草の箱ほどの大きさのプラスチックの塊で、表面に穴があいています。

この穴にこんな風に金属の芯を差し込みます。

そしてその上にプラスチックの部品をかぶせます。

それを組み立て機の上に乗せてハンドルを回せば、フロートペンの芯が出来上がります。

なぜこんなにややこしい工程を踏まなければ芯が奥まで差し込めないのか・・・・・不明です。
Eskesen社がある村は、他にめぼしい産業が無いために、村人たちの多くがフロートペンの組み立てを内職にしているそうです。
おじいさんやおばあさんが工場からフロートペンの未完成部品を一輪車に乗せて家まで持って帰り、自宅で組み立てているという話を聞いたことがあります。
Eskesen社がある村に行けば、どこの家庭にもこの機械が一台ずつ置いてあるのかも知れませんね。
それではまた明晩。