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入札にかわる設計者選定方式の提言
−質の高い公共建築をつくるために−

1999年8月 社団法人 日本建築家協会

入札にかわる設計者選定方式の提言 目次

1 提言の解説
 1.1 提言の前提
 1.2 設計者選定の意味するところと、求められる要件
 1.3 設計入札は廃止されるべきこと
 1.4 4つの選定方式
 1.5 手法の選択と発注者責任

2? 資質評価方式の運用基準
 2.1 資質評価方式の目標
 2.2 資質評価方式のプロセス
 2.3 資質表明書 ……選定特定の各プロセスでの評価根拠となる基礎データ
 2.4 選定基準 ……ショートリスト作成の基準
 2.5 特定基準 ……順位決定のための評価基準
 2.6 書式

3 設計者選定に関するこれまでの経緯
 3.1 設計者選定適正化の経緯
 3.2 会計法、地方自治法の問題点

4 設計者選定の現状と今後

 4.1 地方公共団体における設計者選定の現状
 4.2 設計入札に代わる設計者選定方式の問題点
 4.3 海外における設計者選定の動向

5 参考資料

はじめに

? 良い建築、いいかえれば質の高い建築や優れた生活環境をつくる。それは、発注者や設計者だけでなく、それを利用する人さらには国民全体の願いです。特に、国や自治体等による公共建築は「国民のもの、あるいは国民の資金(税金)でつくられるもの」 という認識に立って、良い建築をつくる方法を真剣に考えることが大切です。このためにこれまで多くの努力が払われて、それなりの成果をあげてきているにもかかわらず、未だ満足すべき状況にいたっておりません。

? 1991年に建築審議会が建設大臣に行なった「官公庁の設計業務委託方式の在り方に関する答申」以来、1995年の建設省の建設産業政策委員会による「建設産業政策大綱」の発表。そして、それに基づく1998年の中央建設業審議会の「建議」や、同年に建設省から発表された「公共工事の品質確保等のための行動計画」。さらに、1999年には発注者責任研究懇談会が、公共事業における発注者責任に関して報告書素案をまとめ、建設業団体のみでなく、設計関係団体にも意見聴取を行いました。これらのことは、良い公共建築をつくるために、国自身も真剣に取組んできたことを示しています。

? 良い建築をつくるためにはその「設計」が大切である事は論をまたないところですが、建築の設計は形の無いところから意味あるものを創造する仕事で、多くの場合、前提となる条件が確定しない段階から、設計者は発注者のパートナーとなって、企画目的実現のために協働する事が求められます。こうした設計の発注方式について、発注者側も設計者側もこれまで夫々の意見を出し合ってきました。そして、1993年からは建設省と東京都、神奈川県それに複数の建築設計関係団体が加わって「公共建築設計懇談会」が発足し、発注者と受注者の双方が同一のテーブルについて協議してきました。

? それにもかかわらず、現状は、設計料の多寡により設計者を選ぶ「設計入札方式」が広く行なわれています。これは、設計者はもとより発注者にとっても、また国民にとっても不幸な事であり、日本の文化的後進性を示すものといわれても反論することが出来ません。このままでは、建築設計分野の健全な発展を阻害するだけでなく、日本の建築・都市の文化の疲弊をもたらす事にもなり兼ねません。設計入札は国際社会にも通用しない異端な方式で、現に国際建築家連合UIAでは、設計料の多寡による設計者選定を否定し、「特命」、「コンペ」、「QBS(Qualification Based Selection)」の3方式を望ましい方式として推奨することを決定しました。

? 発注者にとって、優れた設計者を選ぶ事は、当然の義務であります。その為の努力は、単に質の高い建築や優れた生活環境の創造への貢献のみでなく、「建築環境の持続可能な開発を確かなものとし、社会の社会的、文化的、経済的価値を保護するために」も欠かすことができません。また、こうした望ましい設計者選定方式は単に公共建築に限るものではないのは当然のことです。広く民間の建築も含めた方式として定着する必要があるといえます。

JIAでは、建設産業基本問題委員会に設計入札問題ワーキンググループを組織して、設計者選定の在るべき姿について検討を行なってきましたが、その結論をここに提言の形でまとめるにいたりました。これは、会計法や地方自治法などの改正、あるいはこうした既存法にとらわれない新しい法令の制定を求めることにもなりますが、JIAはこの提案に沿った選定方法の確立を切に望むところであります。

(会長  村 尾 成 文)

入札にかわる設計者選定方式の提言

?? 設計者を選定するにあたって、望ましい手法は次の4方式である。

? 特命方式
? 設計競技方式
? プロポーザル方式
? 資質評価方式

ただし、これら4つの方式の具体的内容は、後述の〈1.提言の解説〉による

?? 発注者は、プロジェクトの特性を勘案して、上の4方式の中から適切な方式を選ぶべきである。

?? 従来行われてきた「設計入札」、およびこれに類する手法は、廃止すべきである。

?? 上記に伴い、「会計法」、「地方自治法」等の既存法にとらわれない、
「公共工事調達法」といった新しい法令を制定する必要がある。

1. 提言の解説
 前記の提言について、その前提となる事項、よってたつ考え方、および具体的内容を以下に解説する。

1.1 提言の前提

1)対象分野について
建設事業には、河川や道路あるいは宅地造成等の「土木」分野のものと、庁舎や学校あるいは住宅等の「建築」分野のものがあるが、日本では一般に、この両分野は様々な点で相違している。例えば、学問としての両者はそれぞれ異なる起源と発展経緯をもっていて、教育システムやカリキュラムも異なり、学会も別々である。また、性能・技術に関する基準・規定等もそれぞれに定められている。こうしたことを受けて、設計や施工のプロセスや体制も違うので、両者を一くくりにした議論は実態にそぐわない。こうした事情から、本提案ではその対象を「建築」にしぼることとする。

2)提言の対象範囲について
本提言は、公共建築を対象としている。しかし、質の高い建築が必要なのは公共建築に限ったことではない。民間のプロジェクトでも、また、第三セクターなど半官半民のプロジェクトでも事情は同じである。その意味では、本提案は全ての建築プロジェクトを対象とするといえる。
ただ、本提案のベースとなったこれまでの検討経緯や参考資料のほとんどが、公共建築を対象としていたこと、また、公共建築のあり方がまず正されるべきで、そうすれば、ほかの建築もそれに倣うと期待されることから、提案の対象をひとまず公共建築としたものである。

3)設計あるいは設計者について
本提案における「設計」あるいは「設計者」の意味するところは、以下のとおりである。

設計: 建築設計に関わるコンサルティング業務全般を指し、以下のような業務をいう。

・設計(基本・実施)監理業務、および基本構想あるいは企画などの業務。
・意匠設計、インテリア設計などのデザイン業務、および構造、設備あるいは積算などのエンジニアリング業務。また、都市計画、環境アセスメント、FM、PM、CM、VEなどの境界領域の業務。
・耐震診断、耐震補強設計監理、建物診断・保全計画・リニューアル設計監理など、既存建築物に関するコンサルティング業務。
・建築外構、ランドスケープ等の設計監理業務。

設計者:上記「設計」業務を行う建築家、専門技術者、デザイナー等の建設コンサルタントをいう。

4)発注者の責任について
公共建築の発注者は、国民の代理人として、公正さを確保しつつ適正な費用で最も良い建築を調達する責任がある。そして公正さを確保するためには手続きの透明性が重要であり、またその責任を適切にはたしていることを説明する責任(アカウンタビリティ)が求められる。

1.2 設計者選定の意味するところと、求められる要件
?設計者選定という場合の「選定」には、そのプロセスに応じて、二つの側面がある。
?第一の側面は、複数の中から一者を「特定」するということ。次に、ここで特定した設計者と、設計業務の内容や範囲を確認するとともに、その報酬としての契約額について協議のうえ合意にいたり「契約」するのが第二の側面である。
?要すれば、「選定」=「特定」+「契約」と捉えることができる。
?ここで、「特定」にあって求められる要件は:
・設計者にあっては、選定される側として公平な機会が与えられること<機会の公平性>・発注者にあっては、優れた設計者を見いだし質の高い設計サービスが得られること<結果の有効性>・双方にとって、無駄な手間・時間を省くこと<手続きの効率性>・社会的に見た場合には、この間の手続き(審査を含む)がフェアーで、無駄のないこと<「特定」手続きの透明性・合理性>また、「契約」にあって求められる要件は;・設計者にあっては、業務内容に見合った報酬・工期等であること<契約条件の妥当性>・発注者にあっては、予算執行基準に合った契約額であること、またそれに値するサービスが得られること<契約条件の適正性・妥当性>・双方が対等な立場で協議し合意した契約条件であること<契約の双務性>・社会的に見た場合は、この間の手続きと内容が公正で適法であること<「契約」手続き・内容の公正性・適法性>?以上のような要件を満たすことにより、「選定」そのものがアカウンタビリティのあるものとなり、国際的にも認知され得るものとなる。

1.3 設計入札は廃止されるべきこと
会計法、地方自治法では、建築設計者を選定するにあたっては競争入札に付すのが原則であり、特別な理由のある場合のみ随意契約ができる、としている。このことが、現在公共建築について設計入札が広範に行われている背景となっている。
また一方で、設計競技やプロポーザルといった手法がとられているのは、随意契約の根拠を作るためと考えられる。ただし、その場合、「特定」はそうした手法で行われたとしても「契約」は限りなく入札手続きに近いものであったり、業務内容と報酬額についての協議が不十分のまま発注者が一方的、片務的に契約条件を決めたりする、言わば「疑似入札」の例が多い。
そもそも建築の設計は、発注者がこれを委託する時点では設計対象の目的、規模、予算、敷地状況といった設計のための条件を示すにとどまり、建物の形や構造・設備のシステムといった具体的な成果は何も見えていない。そこで設計者は、発注者の企画目的を実現するため、発注者のイコールパートナー(対等な協働者)として、善良なる職能意識(注)をもって専門知識や経験等を活用するとともに、創意工夫をこらすことになる。したがって、ここで求められるのは、設計者の創造性、技術力、経験であり信頼性である。それにもかかわらず、設計者を選定するのに、あらかじめ形や性能が確定している物品を購入すると同じ「入札」で行うのは極めて不適切なことであり、設計入札はもとより「疑似入札」も、速やかに廃止されなければならない。

そのためには、会計法、地方自治法等の改正、ないしは「公共工事調達法」といった別の法令の整備が必要となるとおもわれる。
(注)JIAの定める「建築家職能原則」では、ここで、建築家の職能意識を"これまでのすぐれた遺産を継承し、自然環境をまもり、自らの業務を通じて安全で快適な環境をつくり、人びとの共感と理解に支えられつつ、人間の幸福と社会文化の形成に寄与"するもの、としている。

1.4 4つの選定方式
提言で提示した4つの選定方式は、現在既に実施されている方式(特命・設計競技・プロポーザル・書類審査方式)に近似している。しかし、現行の方式は、必ずしもその内容や手続きがはっきりしておらず運用にばらつきがあること、また、仮に「特定」の過程はよしとしても、「契約」の段階で入札に近い「疑似入札」の手法がとられるなどの問題があるので、改めてこの4方式についてその内容、手続き方法などを明確にしたい。

1)4方式の内容と特性
4つの選定方式の具体的内容と特性について以下に述べる。
ただし、ここでは「特定」の側面に焦点を当てており、「契約」の側面については、2)項による。

?特命方式
<内容>
発注者が、設計者の能力、実績、作風、評判等を調査し、自らの見識と責任において設計者を直接指名する方式。
<特性>
発注者は、案ではなく「人」を選ぶので、対象プロジェクトの初期の段階から、設計者をパートナーとした望ましい協働体制のもとで、設計を進めることができる。
設計者にとっても、能力や実績が十分に評価されるとともに、発注者の信頼にもとづいて能力を十分に発揮できる環境が得られやすいと言える。
一般に、手続きに要する手間や時間は、少なくて済む。
<コメント>
公平性、透明性について、十分な担保が求められる。また、実績の少ない設計者にはチャンスが少なくなる、などの問題がないとは云えない。
設計者選定委員会を設けて、これに選定を委任する方法もある。
UIAが推奨する方式の一つである。
ただし、規模によってはWTOの政府調達協定により採用が不可能となる。

?設計競技方式
<内容>
発注者が、複数の設計者から、対象プロジェクトについて設計案の提出を求め、その中から最も良い「設計案」を選び、その提案者を設計者に指名する方式。
候補者をしぼらずに、広く一般から設計案を求める「公募型」と、あらかじめ候補となる設計者を、何らかの根拠によって少数にしぼって行う「指名型」がある。
<特性>
具体的設計案の提示を求めるので、発注者は、プロジェクトの目的、内容など設計案作成に必要かつ十分な要件や条件をあらかじめ設計者に提示するとともに、提案作成に必要な期間と、応分の費用を用意しなければならない。
発注者は、提案された複数案の中から最も優れた案を選ぶことができる。ただし、「設計案」を選ぶので、発注者、設計者双方とも、その後の設計過程において、選んだ案に拘束される。
選定に当たっては、公平性、透明性の確保が求められ、審査委員、審査内容などが公表されるのが原則である。
<コメント>
公平性、透明性が高い手法として、広く認められており、大規模なプロジェクトや重要性の高いプロジェクトで採用される事が多い。
発注者は、募集の準備から審査、設計者決定まで、かなりの事務量と時間を覚悟しなければならない。
設計者は、最優秀案をめざして最善の努力を傾注することになり、その労力、経費、時間などの負担が大きい。
ただし、設計案さえよければ、過去の経験や実績にとらわれずに選ばれるのが基本なので、新人設計者の登竜門となることもある。
UIAは、UNESCO-UIA国際設計競技ガイドラインを定めており、それに沿った設計競技の実施を推奨している。

?プロポーザル方式
<内容>
発注者が、複数の候補者に、対象プロジェクトの設計業務に対する設計体制、実施方法やプロジェクトに対する考え方、展開の方向などについて技術提案を求め、また、必要に応じてインタビューをおこない、設計者を選ぶ方式。
候補者をしぼらずに、広く一般から設計者を求める「公募型」と、あらかじめ候補となる設計者を、少数にしぼって行う「指名型」がある。
<特性>
技術提案には、具体的設計案を求めることはせず、(一般に、図形表現はイラスト、イメージ図程度までで、文章を補完するものとされる)あくまでも設計を委託するに相応しい組織(事務所)と人(担当者)を、特に後者に焦点を当てて選ぶことを目的とする。
発注者は、「案」ではなく「人」を選ぶので、初期の段階から両者が協働して設計を進めることができる。その過程で、例えばライフサイクルコスト等についての配慮ができるなど、運営段階における配慮事項等についても十分な検討ができる。
<コメント>
審査の公平性、透明性を担保できる体制と方法を確保する必要がある。
発注者にとっても設計者にとっても、設計競技方式に比して、手間や時間が少なくて済むのが一般的である。
発注者が、技術提案の際に、具体的設計案の提示を求めるなど、設計者側の経費や時間などの負担を、増加させることの無いように配慮する必要がある。

?資質評価方式・…(詳細は「2. 資質評価方式の運用基準」による)
<内容> 
フェーズ1: 発注者が、複数の候補者に、資質評価のための資料となる「資質表明書」の提出を求め、あらかじめ用意された選定基準によって、候補者を3?5者にしぼる。
フェーズ2: しぼられた候補者に対して、担当者の資質及び人となりを審査するためインタビューを行い,また、必要に応じて、担当者の代表的な作品を実地に視察したり,建築主や建物の管理者など、関係者の意見等を聴取して、順位をつける。
フェーズ3: 最上位の候補者と、対象プロジェクトについて業務範囲・内容・期間等を確認し、報酬について協議する。その交渉は、両者が対等の立場で公正になされなければならない。万が一、合意に至らない場合は、次順位の候補者と同様に協議することとし、以下合意に至るまで同じことを繰り返す。
<特性>
発注者は、業務への取り組み体制、担当者の実績などにより、設計を委託するにふさわしい組織(事務所)と人(担当者)を、特に後者に焦点を当てて選定する。
具体的設計案は求めないので、設計競技方式のように、設計案に拘束されることはない。
設計者は、選定の段階で設計案を作成するといった負担を負うことはない。
一般に、手続きに要する手間や時間は、プロポーザル方式よりさらに少なくて済む。
<コメント>
規模の大小に関わらず、多様なプロジェクトに対応できる手法と思われる。
UIAが推奨するQBSに近い方式で、「日本版QBS」といえる。2)「契約」の手続きの原則

設計業務が適正に執行されるためには、各方式により特定された設計者との契約の? 段階で?発注者、設計者が対等な関係で、対象プロジェクトの業務内容と範囲を確認し、それに見合った報酬額や設計工期について協議すること?報酬の算定は、料率方式、人工方式、実費清算方式などがあるが、そのいずれによるかも含めて、公正、妥当な協議がなされ、双方が納得づくで契約にいたることが必要である。
したがって、従来見られるような、限りなく入札に近い手段は排除すべきであり、業務内容と報酬額についての協議が不充分のまま、発注者が予定価格の範囲で一方的、片務的に契約条件を決めるやり方は決して行ってはならない。

1.5 手法の選択と発注者の責任

発注者は、対象となるプロジェクトの内容、規模、難易度などといった特性を考慮して、4つの選定方式のどれが最もふさわしいかを判断する必要がある。
発注者はまた、選んだ選定方式において発注者に求められる諸手続を、公正に実行する責務を負う。
発注者は、このような、設計者選定に際して自らが負わねばならぬ責任を充分に認識し、それを適正に実行できる体制を整える必要がある。

2.資質評価方式の運用基準

2.1 資質評価方式の目標
・価格ではなく資質と能力によって該当プロジェクトに最適の設計者を選ぶこと・プロジェクトの特性に対応した柔軟なものとし、双方に過大な負担がかからないこと発注者と設計者の双方が納得した契約にいたること

2.2 資質評価方式のプロセス
〈フェーズ1〉……資質表明のあった候補者を3−5者に絞る。
a)プロジェクトの概要説明書作成
b)公募又は名簿・照会等からの指名により資質表明書*2.2提出依頼
c)設計者のロングリスト作成
d)選定基準*2.3により3?5者を選定しショートリストを作成

〈フェーズ2〉…絞られたショートリストの候補者にインタビューにより順位をつける
a)マニュアルによりインタビュー(特定基準)*2.5を実施
b)必要によって担当者の実績(作品など)の現地調査及び、建築主や建物の管理者など、関係者の評価の聴取
c)特定基準*2.5により順位を決定

〈フェーズ3〉……発注者のイコールパートナーとして業務の明確化と報酬について協議(ネゴシエーション)し、アカウンタビリティのある選定を行い、協定書を締結する。
a)最上位の設計者とプロジェクトの業務範囲など内容の確認とその業務に対する報酬につき協議
b)最上位の設計者との交渉が不調の場合、次の順位のものと交渉し、最終合意が得られるまで更に下位の者と交渉を繰り返していく
c)最終合意ができた設計者と協定書の締結
d)全参加者への選定プロセスと結果の通知
e)特定結果報告書の作成と公表

2.3 資質表明書……選定及び特定の各プロセスでの評価根拠となる基礎データー
発注者提示内容概要説明書、発注者連絡先、工事予算、選定・特定基準表明書記述内容事務所経歴、規模、受賞実績、サービス内容、予定技術者の構成・技量、事務所の主要業務、関連同種・類似業務実績
予定技術者の業務実績 、事務所の手持ち業務量、予定技術者の手持ち業務量、実施方針、工程計画、動員計画 、取り組み体制、担当者の資格、チームの特徴、協力事務所、品質管理、地域特性への理解度、その他関連技術資料
2.4 選定基準 …… ショートリスト作成のための評価基準重点項目選定に当たっては担当者の資質を重視したウエイト付けとする
建物用途規模により選定設計者数を決める(3−5者)評価項目専門分野別技術職員の状況(JV構成員を含む)
主要・同種・類似業務の実績
予定技術者の資格・経験・担当業務実績・手持ち業務状況
業務の実施体制(再委託・技術協力を含む)採点方法評価点×重要度係数の合計

2.5 特定基準……? 順位決定のための評価基準重点項目インタビューを主とし担当者の資質を重視する
書類審査は従とし実施能力・管理能力を重視する
必要によって、実績作品等の現地調査を行う
実績作品に関連する建築主や管理者など、関係者の意見の聴取
イコールパートナーとして良好なチームを築けるか
双方に過大な負担がかからないよう技術提案は求めないインタビューインタビューはマニュアルによって行う・出席者3−5名・実施スケジュール 説明10?20分?? 質疑応答15分?? 討議15分・集合場所控室を設ける・インタビュー室担当者の能力が充分発揮されるよう環境を整える・審査員実際に建物の企画・運用・使用に関わる人や、
業務に責任を持つ幹部、建築家、他の専門家など※? 特定基準は前もって送付しておく必要がある。

2.6? 書式 (略)

3.設計者選定に関するこれまでの経緯

? 官公庁の設計者選定のあり方については、これまで建設省及び地方公共団体等の発注者とJIA等の建築設計諸団体が長期間にわたり協議を重ね、改良を加えて、各種の設計入札に代わる選定方式が整備されてきた所である。しかしながら地方公共団体等では依然として設計入札が多く採用されており、これらの選定方式は未だ活用されているとは言い難く、あるいはその運用が形骸化して必ずしもその目的とする所が実現されていない。これは一つには国及び地方公共団体が設計者選定にあたって準拠する会計法、地方自治法が競争入札を原則とするとの規定によるもので、設計者選定に相応しい新法の整備または現行法の改正が求められる所以である。

3.1 設計者選定適正化の経緯
◇ 1957年建築設計3団体が「建築設計競技基準」を発表し、85年建築設計4団体が「入札によらない『建築設計者の選び方』-より良い公共建築を作るために」を発表し、特命、面接・ヒヤリング、プロポーザル、エスキス競技、公開・指名による設計競技、選考委員会の6方式からの選定を提言した。90年建築学会は「設計競技指針に関する検討報告書」を発表した。

◇ 1991年建築審議会は「官公庁の設計業務委託方式のあり方に関する答申」を建設大臣に行い、「設計者選定のあり方」、「設計条件の整備の必要性」、「実施すべき具体的施策」について言及し、その中で「建築設計の特徴と設計者選定の重要性」として、「設計料の多寡による選定方式によってのみではなく、設計者の創造性、技術力、経験等を適正に審査の上、業務内容に最適の設計者の選定が重要」としている。また、「創造性、技術力等を審査する選定方法の活用」のために、「設計競技方式、プロポーザル方式、書類審査方式」を挙げ、「設計者選定の公正性の確保」をすべく「審査委員会等の審査機関の設置し、発注機関以外からの委員の参加、審査経過その他の情報の公表」を行い、「設計競技方式、プロポーザル方式及び書類審査方式の選定の手続き、選定委員会の設置、評価の方法等について実施方法の整備を行うべきである」としている。

◇1991年日本建築学会は「公共建築に対する公開設計競技指針-公開設計競技の健全な普及のために」を発表した。92年2月JIAは「指名設計競技方式及びプロポーザル方式実施のための指針」を発表し、特命方式、公開コンペ方式、指名コンペ方式、プロポーザル方式を選定方式の好ましい順位とした。またコンペ方式は、提出を求めた設計案を審査委員会で審査の上決定するとし、プロポーザル方式は、案の提出を求めず設計対象に対する発想、解決方法等の提案を審査委員会で審査の上設計者を決定するとしている。
◇1992年建設省は「建築設計業務設計者選定要領」を制定し、基本設計から委託する場合、競技設計方式、プロポーザル(技術提案書)方式または特命方式で行い、プロポーザル方式を原則とするとした。同年7月営繕協会は建築設計競技指針、プロポーザルに関する資料として、「建築設計競技指針-官公庁施設の設計競技研究会報告書」を発表した。

◇1993年建設省、東京都、神奈川県と建築設計関連団体による「公共建築設計懇談会」が発足し、設計プロポーザル検討部会、設計者情報システム検討部会を設置した。同年(財)日本建築センターは「プロポーザル方式による設計者選定の考え方と実務」を発表し、プロポーザルにはヒヤリング併用が必須であるとした。

◇1994年政府は「公共事業の入札・契約手続の改善に関する行動計画」を発表し、特定規模の設計者は公募型プロポーザル方式、公募型競争入札方式によるとした。なお、建設省は入札方式を採らないこととしており、また、プロポーザル方式以外に、公開設計競技方式及び特命方式についても採用している。同年公共建築設計懇談会は「プロポーザル方式に基づく設計者選定要領」を運用細則として発表し、設計案の提示を求めず審査の公正性を担保する運用を行うべきであるとした。同年建設省は「プロポーザルに基づく建設コンサルタント等の特定手続について」の通達、事務連絡により基本設計業務から発注する設計者選定はプロポーザル方式によるとしている。

◇1995年JIAは「『公共建築におけるプロポーザル方式に基づく設計者選定方式』への新しい提案」を発表し、コンペ、プロポーザルを実施する場合は、厳格な運用、プロジェクトの前提条件の確立、プロポーザル要請書の明示、プロポーザルの評価方法と評価基準の確立等が必要であることを提案した。

◇1997年公共建築協会は建設省から委託を受け、プロポーザルの実態調査と改善提案を行った「プロポーザル方式実施検討委員会報告書」を建設省に提出した。その中で課題の提示方法、提出物の制限、設計者の選定基準、ヒヤリングの実施、経過公表の原則を提案し、さらに1998年「建築プロポーザルの進め方-プロポーザル方式による設計者選定マニュアル」を発表し、人を選ぶプロポーザル方式の具体的な進め方、書式等を提示した。また同年公共建築設計懇談会は、設計者選定方式を幅広く検討するために「設計者選定方式検討部会」の設置を行うこととした。

◇1998年公共建築設計懇談会は新設計プロポーザル検討部会を発足させ、プロポーザル普及の阻害要因を検討し、新しいプロポーザル方式の在り方を検討することになった。

◇1999年JIAは「発注者責任研究懇談会」報告書素案に対する意見書を提出し、公共事業における土木と建築の明確な区分、その質の確保のための発注者の管理能力の向上と民間の技術力活用の必要性、総合評価方式等の新入札方式の導入等に併せて、公共工事の質の向上を図るために設計者選定方法の改善及び公共工事調達法の制定を提言した。この中で、設計者選定への発注者責任の重大さを指摘し、特命随契、コンペ、プロポーザル方式の他に、国際的に採用されはじめた設計者の資格、資質、能力、経験、誠意等により選定を行うQBS方式等の採用を急務としている。また建築設計は受託者の創造性に関わる所大であるが、未だに物品購入同様に競争入札による選定が多く実施されている我が国の文化的後進性を指摘し、優れた生活環境創造のために、現行の会計法、地方自冶法の枠組みを越えた新たな設計者選定方式を確立し、公共工事調達法等に反映すべきとしている。

3.2 会計法、地方自治法
? 設計者選定に当たり、国及び地方公共団体が設計料入札を行っているのは、会計法、地方自治法の規定に準拠しているためであることはさきに述べた通りである。会計法等(法第29条の6、予算決算及び会計令・予決令第91条)では、競争入札を原則として随意契約は例外とされ、知的成果として取り纏められる建築設計を行う設計者の選定も、競争入札によるべきものとして、物品購入と同様にとり扱われてきた。ただし、プロポーザル方式において、特定後の契約手続きを随意契約としているのは、プロポーザルの著作権により、その提出者でなければ実現できないとの理由によっている。会計法は発注者が納税者の代理人として適正な購入を選択することを建前とするが、設計内容とその成果を確認せずに設計報酬の多寡により選定を行うことは、納税者に対して責任を回避することになるものと考えられる。なお、国の調達においては、法第29条の6第2項において「価格及びその他の条件が国にとって、最も有利なものをもって申し込みをした者を契約の相手方にすることができる」と規定されていることから大蔵大臣との個別協議にもとづき総合評価方式による契約が可能とされ、平成10年2月の中央建設業審議会の「建議」において試行を重ねて検討すべきであるとしているが、この論議の対象は工事に限られている。

? 地方自治法等にもとづいて行われる地方公共団体における取扱いについても同様である。法第234条第3項本文において「最高または最低の価格をもって申し込みをした者を契約の相手方とする」とし、入札における落札者の決定方法として、最低価格落札方式の原則を示している。さらに、ただし書きにおいて「政令の定めるところにより、-中略-最低の価格をもって申し込みをした者以外の者を契約の相手方とすることができる」としているが、この例外は地方自治法施行令第167条の10において、低入札価格調査制度及び最低制限価格制度が定められ、現行法のままでは地方公共団体は総合評価性方式は実施できないものとなっている。なお、地方公共団体におけるコンペ、プロポーザル方式は、地方自治法施行令の特例を定める政令第10条第1項6号に準拠し、「建築物の設計を目的とする契約をする場合、自治大臣の定める要件を満たす審査手続により、-中略-最も優れた案を提出したものとして特定されている時、法234条第2項の規定により随意契約によることができる」としている。

4.設計者選定の現状と今後

?官公庁、とり分け地方公共団体では、いまだに設計者選定に設計入札が多く採用されており、これに代わる方式の早急な確立が必要である。また前述した1991年建築審議会答申により示された、設計者選定方式としての設計競技方式、プロポーザル方式、書類審査方式についても地方公共団体等における運用の実態には未だ改善すべき点が多い。一方海外では、米国はかねてから選定に報酬金額の多寡が及ぼす影響を排除してきており、この点から創設されたQBS方式はAIAの推薦する選定方式の一つである。さらに1998年にはUIAもこの方式を推薦し、独自のQBS方式実施のガイドを発表しており、今後ますます国際的に広く採用されていくものと考えられる。

4.1 地方公共団体における設計者選定の現状
建設省は、地方公共団体における官公庁施設の設計者選定の実態を47都道府県、12政令都市、235市町村について調査し、1999年4月「官公庁施設の設計業務に関する実態調査」として発表(公共建築/41-2)した。この中で「採用している設計者選定方式」として、入札方式が全体で85%と他の方式に比して多数を占めている。地方公共団体別で見た場合、市町村では特に他の方式に比して極めて高率である。またプロポーザル方式の採用は、都道府県、政令都市で約3/4に達するが、市町村では少ない。方式別実施件数は全体として入札方式が過半を占め、特に市町村では多く80%近くの高率である。次いで特命方式が多く、プロポーザル方式は採用されてもその実施件数は極めて少なく、数%に留まっている。
設計者の創造性、技術力、経験等に基づくプロポーザル選定方式等の採用が増加しない理由として、都道府県、政令都市では「設計工程の余裕が無くなる」、「審査委員依頼の予算の確保ができない」、「プロポーザル方式に相応しい設計業務が無い」の順で回答が多かった。一方市町村では、「内部職員では審査体制を整えられない」、「設計工程への余裕がなくなる」を背景として実施していない場合が大半で、今後採用を増していくとする地方公共団体は全般に少なく市町村では約30%に留まっている。

4.2 設計入札に代わる設計者選定方式の問題点
?設計入札の選定方式としての是非は既に述べた所である。1991年の建築審議会答申による官公庁の設計業務委託に際しての望ましい選定方式とされた設計競技方式、プロポーザル方式、書類審査方式については、その後様々な角度から運営上の問題点に度々改善が加えられて、好ましい方式として定着させていく努力が行われてきた。その中で選定の公正性確保のための審査委員会等の設置、発注機関以外からの審査委員の参加及び審査経過その他の情報の公表が必要とされていたが、必ずしもこのような運営がされているとは言い難い。これは特に規模の小さな地方公共団体においては、これらの方式が不慣れであることもあり、その活用に向けて国、上位の公共団体の指導、支援あるいはJIA等の建築設計団体による協力のあり方を検討することが必要である。またこれらの選定方式により特定した設計者と業務内容が曖昧のまま業務委託契約の締結を行うこと、さらにその報酬額の決定にあたり、予定価格を前提に所謂札入れ等の入札の手法により一方的に行うこと等については改善する必要がある。

4.3 海外における設計者選定の動向

1)米国における設計者選定方式
◇「連邦調達法 (Federal Acquisition Regulation;FAR)」
米国における設計者選定方法は基本的に連邦調達法に規定されて、連邦政府、州政府、政府機関等に適用され、公正な方法として明記されている。同法には公共建築調達の方法として伝統的な「設計、施工分離の場合の設計者選定方法」と「設計施工による業者選定」が明記され、競技設計によらずに設計者選定を行う場合は「設計者の資質調査(Negotiation and select sources)」による資質の客観的の評価と最適設計者の選定に充分時間を費やすとして、報酬金額の多寡が及ぼす影響を排除している。

◇「建築家・技術者(A/E)選択法(ブルックス法 (Brooks Act))」
1972年、米国司法省はアンチトラスト法(独占禁止法)にもとづき、米国建築家協会AIAに対して「報酬規定」を廃止すること、及び「会員が競争入札に参加することを禁止する政策」を撤廃することを求め、これが同意審決として決定した。一方、同年10月米国議会は連邦政府機関が建築家とエンジニアを選定する方法を規定したA/E選択法を制定した。これは、提案者であるJack Brooks下院議員の名をとって「ブルックス法」とも呼ばれている。この法律は既存の1949年連邦管財契約法の末尾に新しい章として「第9章 建築・工学設計関係者(Architects and Engineers)の選定」を追加修正する形で立法化されている。この法律の第902条(基本政策)では「建築および工学技術関係設計業務に対するあらゆる要求事項を公開し、要求されるプロフェッションの業務の種類に対して明確にされた能力と資格に基づき、かつ適正で正当な対価で、建築および工学技術関係設計業務の契約を締結することが連邦政府の基本政策であることを合衆国議会は宣言するものである。」と規定し、第903条「建築および工学技術関係設計業務に関する資料の要請」および第904条「建築および工学技術関係設計業務に対する契約の折衝(ネゴシエーション)」において、行政の調達契約担当官は各分野において提示された能力と資格に基づいて設計者選定を行い、その上で公正で納得の行く報酬額を交渉し、契約締結を行うべきことを定めている。
この法律にもとづき、合衆国連邦調達庁(General Service Administration)が1975年に策定したのがいわゆるGSA方式である。これがさらに1984年に改訂され、現在、米国で公共建築の設計発注で広く利用されているQBSにつながっている。

2)UIA/QBS
UIAは従来建築家・エンジニアの選定方式として、?建築業務の領域を明確にしたブリーフに基づく直接交渉(特命方式)と、?UNESCO-UIA国際コンペガイドラインの原則に則った競技設計(国際コンペ方式)を推薦してきた。1996年バルセロナで開催されたUIA理事会にQBSが提案され、1998年に実践を目指してUIA/QBSのガイドラインとなる「品質の鍵-建築家の資格に基づく選定に関するガイド」の発表となった。1999年6月北京で開催されたUIA大会においては、QBSはUIAアコードの選定方式のガイドラインとして包括的に正式採択され、UIAの推薦する3番目の設計者選定方式となった。また、同総会で、英国における公共建築の設計者選定方式としてQBSの手法が法制化された旨RIBAから報告された。
QBS/UIAのガイドの序文で「建築家は、国際的設計競技から社交的な集まりでの偶然な出会いまで含めて、様々の方法により選ばれる」とし、さらに米国で制定されているブルックス法に基づいた「資格に基づく選定」では、「建築家やエンジニアは、価格でなく資格と能力によって選ぶべきである」 としている。
その内容は、選定作業のステップ毎に具体的に次の通り規程している。「ステップ1-選定」では、クライアントは目的、重要要件、プログラム等を特定して、これに応じた資格、能力を表明する「資質表明書」をファームあるいは個人による建築家から募集し、この「資質表明書」に評価を加えて3?5者からなるショートリストを作成する。必要に応じてリストアップしたファームあるいは個人向けの敷地等の視察を行った上で、各者へのインタヴューを実施し、その結果により順位付けを行う。次いで「ステップ2-明確化」では、最上位に順位付けしたファームあるいは個人を招聘してプロジェクトの諸要件の確認と協議を行い、必要とする業務範囲を設定した上で報酬について交渉を行う。この場合、最上位者との協議、交渉が不調の場合は、次いで上位としたファームあるいは個人と、必要によっては次いでさらなる上位者と同様の協議、交渉を繰り返して最終合意を得る。このステップの後に、クライアントと最終合意に至ったファームあるいは個人間で契約締結を行う。また、選定理由を述べたレポートを作成し、選定プロセスの結果を参加全ファームあるいは個人による建築家に通知する。以上のQBSが規程する一連の手続を踏むことにより、クライアントは適切な報酬により、最適任の建築家を任命することができるとしている。

5.参考資料

?91年・建築審議会答申(全文)
?UIA/QBSの翻訳(全文)
?UIA国際コンペ基準
?建築実務におけるプロフェッショナリズムの国際推奨基準に関するUIA協定
?発注者責任研究懇談会の中間報告(抄)
?「公共建築設計懇談会」平成9・10年度新設計プロポ?ザル検討部会報告
?基本法令等(抄)


JIA 建設産業基本問題委員会
委員長小倉 善明?(日建設計)
設計入札問題WG
主査松原 忠策*(松田平田)
委員
有田 桂吉*(石本建築事務所)
伊藤 磐根*(久米設計)
大宇根弘司(大宇根建築設計事務所)
小木曽 茂(安井建築設計事務所)
倉橋 潤吉*(日総建)
小林登志夫*(佐藤総合計画)
小室 春夫*(山下設計)
斎藤 孝彦(斎藤孝彦建築設計事務所)
世良 重喜*(大建設計)
曽根 幸一(曽根幸一・環境設計研究所)
只野 康夫*(日建設計)
寺尾 英雄*(大建設計)
萩原 信行*(東畑建築事務所)
橋本  明*(日本設計)(*印は、本提言作成の作業グループメンバー)

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