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スケッチブック vol.11
イタリア紀行  2004.10/1〜14 絵と写真、文:吉田葉子

   

ガッラ・プラチーディア廟
サン・ヴィターレ教会の敷地内にあるこの廟は、5世紀に西ローマ帝国を支配していたの皇帝の妹ガッラ・プラチーディアのお墓だということです。
 とても小さなこの十字形の建物の中に入ると、外観からは想像できない世界が広がっています。十字がクロスした真中にあたるところがドームになっており、ここに十字架で表されたイエスとその周囲に星空のような模様が一面にあります。廟内は薄暗いのですが、モザイクに使われた金やその他の装飾が微妙に反射しあってキラキラしていました。

 ただ、少しの隙も許さないと言わんばかりにギチギチと施されたモザイクに、多少の息苦しさも…。

(ガッラ・プラチーディア廟 とっても小さい建物。やはり煉瓦作り。)
(ドームのモザイク画。イエスと星空。) (ドーム部分以外のモザイク画。1つ1つはほんとに素晴らしい!)
 

サンタ・ポッリナ−レ・ヌオ−ヴォ聖堂
 サンタ・ポッリナ−レ・ヌオ−ヴォ聖堂は、6世紀半ばゴート族の王によって建てられた王宮教会です。
モザイク画は、 身廊の左右の柱の上壁にあります。

 人物の表現に圧倒されました。モザイクの技法でこんなに真に迫る表現ができるなんて、知りませんでした。
 ラヴェンナで見たモザイクは、石を砕いて貼付けていく手法がそうさせるのか分かりませんが、表現にまったく淀みを感じませんでした。 どれも力強く、また大らかで素朴だけど、人物がどれも厳しい顔つきだったことが印象的でした。

(「東方の三賢者と22人の聖女達が聖母子に貢ぎ物を捧げる図」)
(「貢ぎ物を手にした26人の殉教者がテオドリック王の宮殿から
キリストのもとに向かう図」)
(左写真のアップ。)

 

マントヴァ10/11(月)〜10/12(火)
マントヴァへ…
 マントヴァはラヴェンナから急行で約2時間くらいのところにある、昔から芸術が盛んな街だそうです。街には歴史的建造物も残っています。
 マントヴァは北イタリアだけに寒い、、。

あの人を探して…コッライ−ニ出版
 マントヴァには、見てみたいギャラリーと会ってみたい人がいました。
 コッライーニ出版のギャラリーと、ここの編集者コッライーニさんです。コッライーニさんは、ここマントヴァで絵本専門の出版社を経営しています。コッライーニ出版の絵本が他の絵本と違うのは、内容がストーリーものではなく、実験的だったりアヴァンギャルドだったりする作品を扱っているところです。
 起用される作家もアーティストやデザイナーといった、絵本から離れたところで活躍している人達です。そんな仕事内容から、絵本出版社でありながらアーティストとの繋がりが重要になります。そのためここの出版社には社内にギャラリーが作られているのだということです。
 以前、コッライーニさんが来日講演を行った時にこのギャラリーのことを聞きました。スライドでギャラリー内も見せてくれました。これがとても気持ちの良いギャラリーだったので、ぜひ、ここで将来展示ができないかなと思い、今回はその下見のつもりもありました。

 ホテルのフロントに出版社の住所を教えてもらい、地図を見ながら早速行ってみました。
 しかし、その住所に出版社はなく途方にくれていた頃、偶然街角に立ち私達を見つめているコッライーニさんと出会いました。私と友人は、なんたる偶然、と目を丸くしてしまいました。コッライーニさんは日本で若い人達を対象に絵本のワークショップを開いた事もある人です。そんな経験から彼女は、きょろきょろしている日本人を見かけて、もしや自分を訪ねて来ているのではないかと思ったんだそうです。こんな事があるなんてビックリです!
 出版社が見つからなかったと私達が伝えると、移転した事を教えてくれました。旧住所からすぐ近くに引っ越していました。私達はコッライーニさん自らギャラリーを案内してもらい、コーヒーもご馳走になってしまいました。
 さあ、ギャラリー展示のためにいざ自作品のプレゼンです。と、言いたいところでしたが、私は自分のポートフォリオを持参していなかったのです…。残念…。コッライーニさんとただお話をしただけに留まってしまいました。
 悔しかったな〜。言葉が通じないもどかしさよりも、作品が無い作家には言葉が通じたとしても語るものはないってことが悔しかったな。

10/12(火)
迷宮ドゥカ−レ
 今日はミラノへ向かう日。ホテルをチェックアウトする前に、ドゥカ−レ宮へ。
  ドゥカ−レ宮は、14世紀にマントヴァを支配していたゴンザ−ガ家の宮殿で、今は美術館として利用されています。部屋の総数は500を超えるとっても大きな宮殿です。前日から風邪っ気の友人とは別行動をとり私1人で行ってきました。

 朝8時の開館時間ちょうどに入ったので、お客はまだ私1人きり。各部屋の電気もついておらず、薄暗い室内。部屋は500を超えるだけあり、一度入れば迷路のようです。お約束のようにいつの間にか迷子になってしまいました。行けども行けども出口が見つからない。後で分かったことですが、私はどこをどう間違えたのか出口から入館し、入口に向かって歩いていたのでした。出口が見つからないのも当然です。後から思えば、館内でスタッフに出会う度に皆やさしく私に何か声を掛けてくれていました。私は挨拶をしているんだと思ってましたが、実はあれ、私が逆流していたので進路変更を促してくれていたんですね、、。
(ドゥカ−レ宮。てっぺんのでこぼこがかわいい。)
     
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