きのこ撮影法




全国に(そして世界に)名前を轟かせる老舗ホームページ,「きのこ屋」さんに「アングルがよい」と誉められて舞い上がってしまった。自分では「さほどでもないな」,と思っていても他人から誉められると急に自分の画像が上質なものに見えてくるから不思議なものだ。ここでは,私のきのこ撮影法を紹介しよう。

きのこの撮影にはいくつかのポイントがあると思っている。要約すると,

  1. 典型的な個体(子実体)を見つけること
  2. 直射日光を避けること
  3. ブレを防ぐこと
  4. 背景を整理すること
  5. 適当な撮影距離で撮ること
  6. ローアングルから撮ること
  7. ストロボを使わないこと
このくらいでしょうか。1は運ですね。2は,洋服やリュック,カサなどで日陰を作ればOK。3のブレに関しては,セルフタイマーで対処してます。もちろんカメラは固定します(後述)。早いシャッターが切れないデジカメでは,マクロでの手持ち撮影はほとんど無理と考えていいでしょう。4の背景の整理は,自然の生えかたを撮影したい観点から,手前の草などを避ける程度にしています。5の撮影距離は,もっともきのこらしく見える距離をつかむことです。私は,枕元に「日本のきのこ(山と渓谷社)」を置いていて,寝る前によく読みます。それで伊沢さんや水野さんらの写真のイメージが頭に焼き付いているのでそれを参考にすることも多いです。

問題は6のローアングルですが,私の知る限り,市販の三脚類には不満足なものが多いようです。三脚としての完成度は高いのですが,高さがありすぎて上から見下ろすような写真になってしまうのです。そこで,「きのこ一脚」を自作することとしました。幸い,ゴミから拾ってきた雲台がありましたので,制作費はゼロでした。











一脚の足の部分は瞬間接着剤の容器,台の部分は「原子吸光光度計」というムズカシそうな名前の分析機器の中に入っていた鏡を固定する台座です。これで雲台のカメラ装着面までの高さが13センチの一脚ができあがりました。これを利用するようになってからは,撮影の成功率が抜群にアップしました。皆さんもぜひ自作してみましょう。

経験者はご存知のとおり,きのこ撮影にストロボを使うと不満足な結果になりますよね。いつだったか,ヒョウモンのあるきれいなイグチを見つけて,よろこび勇んでストロボ撮影したら,柄のないカサだけが写っていてがっかりさせられました。ですからストロボが必要な時間には撮影しないことにしています。

これらのことに注意すると,けっこういい画像が撮れるようになるのでは?と思います。私はこのスタイルができてから,ひとつのきのこの画像は2,3枚しか撮らないようになりました。それで充分なことが多いからです。





(Apr 7, 2000)